サラリーマンの不動産投資は融資をいくらまで使える?審査のポイントも解説

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不動産投資は、30歳前後のサラリーマンが最も向いているという話をよく目にします。また、融資を使ってできる限り少ない元手で始めるべきだとアドバイスする人も多いです。

しかし、このような疑問を持つ人もいるのではないでしょうか。

・サラリーマンが不動産投資に使える融資額はいくらなのか
・本当にサラリーマンが融資の審査を通過できるのだろうか

結論からお伝えすると、サラリーマンでも審査通過は可能です。また、利用できる融資額には目安があります。

この記事では、サラリーマンが不動産投資に使える融資額や、審査通過のために取れる方法などについて解説します。

目次

1.融資額は年収の5〜8倍が目安

2.金融機関が融資の審査で重視するポイント
2-1.属性ってなに?
2-1-1.属性①:勤務先
2-1-2.属性②:勤続年数
2-1-3.属性③:職種
2-1-4.属性④:家族構成

3.審査通過の確率を上げる方法
3-1.他のローンを見直しする
3-2.クレジットカードを整理する
3-3.できる限り頭金を入れる

まとめ

1.融資額は年収の5〜8倍が目安

50ユーロ紙幣

サラリーマンが投資用不動産の購入に使える融資は、年収の5倍〜8倍程度と考えておくのが妥当です。なお、不動産会社と提携している金融機関のローンを利用すると、融資額が増える可能性もあります。

また、融資額が少ないほど審査を通過する確率は高く、金利も下がりやすいです。例えば、年収の5倍程度であれば、高確率で審査を通過できるでしょう。

融資額を大きくするためには、金融機関が審査で重視するポイントを把握することが重要です。

2.金融機関が融資の審査で重視するポイント

打ち合わせ

金融機関が融資の審査で重視するポイントは、主に以下の3点です。

  • 物件の収益性
  • 申込者の収入
  • 申込者の属性

空室の可能性が低い・利回りが高いなどの物件を購入する場合は、審査通過の可能性が上がります。物件の収益性が高ければ、物件運用の収益から返済できるからです。

また、高収入の申込者は審査通過の確率が高いです。収入が高ければ、返済が滞る確率は低いと判断されます。

ちなみに、副業をしている人は、副業の収入を入れて申告すれば、審査通過の可能性が上がると思うかもしれません。

しかし、副業については、よほど長期間安定した収入をあげていない限り、プラスに判断される可能性は低いです。金融機関は「安定した収入」を好みます。副業は不安定と見られるので要注意です。

2-1.属性ってなに?

属性がよい申込者は、融資の審査に通過しやすいです。一般的に、属性には以下の項目が含まれます。

  • 勤務先
  • 勤続年数
  • 職種
  • 家族構成

2-1-1.属性①:勤務先

勤務先については、大企業であれば審査の評価が高くなります。会社の規模が大きいほど、倒産の可能性は低いとして高い評価を得やすいです。反対に評価を得にくいのは自営業です。自営業は安定性が低いと見られます。

2-1-2.属性②:勤続年数

勤続年数については、年数が長いほど離職の可能性は低いと評価され、好印象につながります。

勤続年数が短い場合や、短い職歴を重ねている場合などは、離職の可能性が高いと見られ、評価が低いです。

2-1-3.属性③:職種

融資審査で評価を得やすい職種は、弁護士・医師などです。いわゆる「士業」と呼ばれる職種は、収入が高く定年がないため、貸し倒れのリスクが低いと見られます。

派遣社員やパートなどは、審査で評価を得にくいです。収入や雇用などの安定性が低いと判断されます。

2-1-4.属性④:家族構成

単身者よりは共働きの配偶者がいる場合の方が、審査の評価は高いです。

単身者の場合は、例えば申込者が失業すると返済が厳しくなります。しかし、家族に収入のある人がいれば、滞納の可能性が下がるので審査通過しやすいです。

3.審査通過の確率を上げる方法

青い壁と男性

ここまで融資審査のポイントとなる属性について解説してきました。まとめると、「大企業に長年勤めた正社員の既婚者」が最も審査を通過しやすいです。

しかし、ローン返済期間を考慮すると、不動産投資は早く始める方がよいと言われています。開始時期として30歳前後が最もよいと言われる中で、この条件に当てはまる人は少ないでしょう。

ここからは、できる限り審査を通過するためにできる方法について解説します。

3-1.他のローンを見直しする

融資申込のとき、すでに返済中のローンがある場合は、あらかじめ完済しておくか見直しをしておくのが有効です。

審査では、返済額が現在の収入に占める比率も見られています。返済額が大きいと、滞納の可能性が高いと判断されて、審査通過の可能性が下がります。申込者は、収入の大部分を返済にあてる必要に迫られるためです。

返済額は、申込した融資の返済だけではなく、ほかに利用中のローン返済額も合算して判断されます。

審査通過の目安は、毎月の返済額合計が収入の30%以内であることです。 最低でも30%を超えないように見直してから申込みすると、審査通過の可能性が上がります。

3-2.クレジットカードを整理する

融資の審査に通過するためには、事前にできる限りクレジットカードを整理しておくことが有効です。

持っているクレジットカードの枚数が多かったり、利用限度額が高かったりすると、融資審査では不利になります。クレジットカードを使うと、簡単に借金ができてしまうからです。

ローン以外の借り入れができると、返済の負担が増えて、滞納の可能性が上がるので、評価が厳しくなります。 普段使っていないカードは解約するなどして、2〜3枚程度残すようにすると安心です。

3-3.できる限り頭金を入れる

すでに解説したとおり、融資額が少なければ、審査を通過する可能性は上がります。融資額を減らすためには、頭金を多めに入れることが必要です。頭金は、最大で物件購入費用の20%が目安となります。

まとめ

サラリーマンが不動産投資ローンで利用できる融資額は、年収の5〜8倍が目安です。融資の審査にあたっては、物件の収益性や申込者の属性などが重視されます。

属性を簡単に変えることは難しいです。しかし、ほかのローンを見直ししたり、頭金を増やしたりすれば、審査通過の可能性は上がります。